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デザイン筆文字では唯一無二の存在! 印章店がデジタルフォントで新境地を切り拓いた、白舟書体

こんにちは、FONTPLUSです。FONTPLUSでご利用いただけるフォントメーカー14社(2021年4月9日現在)をご紹介するコーナー。
第3回は、毛筆書体の流れを踏襲し、デザイン筆文字で新境地を切り拓いた「白舟書体」を紹介します。

フォントメーカー紹介/白舟書体

FONTPLUSが誕生したのは今から10年前の2011年7月。その年の11月に毛筆書体の専門フォントメーカーの白舟書体とWebフォント配信で提携しました。

では最初に、白舟書体の代表的なフォントで、FONTPLUSためし書きを使って、居酒屋のメニューによくある「串焼き盛り合わせ」を表現してみましょう。

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https://fontplus.jp/tester/share.php?key=RrYOaSE_u2jxh5AFJES4L26b089Vxzzkpln1HazzmHhzHitit1qDNVM--oXXriq4

居酒屋メニューでは、明朝体やゴシック体、丸ゴシック体よりも、毛筆書体が似合いますよね。思わず、オーダーしたくなります。
ためし書きで使用したフォントは、上から、「鯨海酔侯」「京円」「桜花」「大髭」「まめ福」です。居酒屋メニューで鉄板系フォントです。これらの書体は、テレビのテロップや日本酒や焼酎のラベルでもよく目にします。

今回のためし書きでは白舟書体14フォントを選べるように設定しました。パソコンブラウザでためし書きにアクセスし、テキストボックスをクリックするとフォント設定パネルがでてきます。書体名を変更すると、下記のようなに新たな居酒屋メニューが完成しました。
上から、「白舟篆書」「白舟篆古印」「白舟小篆」「忍者」「万葉古印ラージ」です。

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https://fontplus.jp/tester/share.php?key=Rq-lQ3185Jz6eJomoNqjuQFub8kyXt2GCSf-SfWT7OjxQVbgm5e3YnPwiRz4bWkV

毛筆書体というと、楷書、行書、草書といった伝統的なスタンダードな書体をイメージする人が多いと思います。一方で、「デザイン筆文字」という新境地のジャンルのフォントが2002年頃から、印刷物、チラシなどで多く使われるようになりました。それが「白舟書体」なのです。
昨今、これら筆文字がウェブサイトでも使われるようになってきました。

白舟書体は1996年創業。毛筆書体のデジタルフォントメーカーとして有名ですが、会社のルーツがとても興味深いので紹介します。

白舟書体の前身は、1934年創業の『丸岡白舟印舗』という印章店です。丸岡勝(まさる)氏が兵庫県の小さな町で印鑑屋を始めたそうです。当時は、印鑑に手で文字を逆さまに書いて、それをご自身で1本1本掘って制作していたとのこと。分業ではなく、ひとりで作業を完結していたそうです。

印鑑書体として、印相体(いんそうたい)、篆書体(てんしょたい)、古印体(こいんたい)、隷書体(れいしょたい)など多くの原字を手書きで制作していたということなのです。すごい……。

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ところで、古印体って書体は怖い文字だと思っている人が多いですよね。でも、古印体は、本来、印鑑の文字なので、怖い文字ではありません。
下記の古印体の一文字を赤い丸枠で囲って赤字で表現すると、印鑑にしか見えませんよね。

005古印体

1990年代に入ると、印鑑の文字を手書きで書いて、手彫りする職人が少なくなりました。そこで、丸岡白舟印舗の跡継ぎであった丸岡雅憲(まさのり)氏は、それらの原字をスキャンしてデジタル化したそうです。すると、周りの印章店から、そのフォントを使いたいという声が多く寄せられたそうです。
1996年、「白舟書体」のブランド名でデジタルフォントの販売を開始。1999年にはシヤチハタ社への書体提供も開始し、現在では、ほとんどの印章店で白舟書体が使用されるようになりました。

印鑑書体2

そして、2002年に白舟書体として人気の「鯨海酔侯」「京円」「侍」が『デザイン筆文字シリーズ』としてリリース。これらのフォントは、居酒屋メニュー、お酒の広告、テレビテロップなどで重宝され、あっという間に人気書体になりました。

居酒屋メニューの鉄板書体と言えば、「鯨海酔侯」です。この書体が生まれたきっかけは、白舟書体の会社の近くにある居酒屋の筆文字を書いている方との出会いがあったからだそうです。そして、「京円」と「侍」は、近所の印章店の筆職人が書いた文字をベースに制作したとのことです。

つまり、直接お会いして一緒に作れる距離の範囲で筆職人を発掘してきて、デジタルフォント化するビジネスモデルなのです。それを考えついたのが丸岡雅憲氏だったのです。

そして、このビジネスモデルの発展形も生み出します。今度は、筆文字を書くセンスのある筆職人を発掘して、育成・プロデュースするビジネスモデルです。その代表書体が「隼風」「大髭」「まめ吉」「忍者」とのこと。どのフォントも、特徴があり、インパクトのある素敵な書体ですよね。
これら書体の原字を書いた女性は、当初、白舟書体にパートで入社して、出荷や書体制作の補助の仕事をしていたそうです。筆で文字を書いた経験があるとのことで、雅憲氏が監修しながら、書体プロデュースしたところ、人気書体を続々と誕生させたのです。

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印章店をルーツにもつフォントメーカーにしかできない毛筆書体の文化を継承しつつ、独自のビジネスモデルを構築したことに感動しました。

新書体のご紹介

パソコン用フォントとして、白舟書体が2020年4月にリリースした「みのり」という書体があります。このフォント、今までありそうで無かったテイストの筆文字だと思いませんか。筆文字なのに、アウトラインがツルツルしています。袋文字にも対応しやすそうです。
FONTPLUSから、近日中にWebフォントとして配信予定です。お楽しみに。

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白舟書体は100書体以上がFONTPLUSでWebフォントとしてご利用できますが、パソコン用フォントとしてご利用の際には、J-Font.comというサブスクリプションサービスをご利用ください。

FONTPLUSでは、白舟書体と昭和書体を合わせると約200書体の毛筆書体がご利用いただけます。印鑑屋がルーツの白舟書体、看板屋がルーツの昭和書体の双方のWebフォントが使えるのはFONTPLUSだけです。

毛筆書体がこれだけ豊富にあるのは嬉しいけれど、どれを選んだらいいのか迷いますよね。そんな方におすすめなのが、FONTPLUSカタログFONTPLUSためし書き です。
書体を選んで組んで比較してみてください。あなたのフォントクリエイティビティが向上しますよ。

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白舟書体のフォント一覧

【 FONTPLUS とは 】

FONTPLUSは、10年前の2011年7月に、フォントワークス・イワタ・モトヤの3社と業務提携し、約200書体のWebフォントが使えるサービスとしてスタートしました。今年2020年で10年目、来年2021年7月で、FONTPLUSは記念すべき10周年となります。
2021年4月現在では、下記の14フォントメーカー、3,500書体以上のWebフォントをご利用いただけます。

フォントワークス、イワタ、モトヤ、白舟書体、方正(中国語)、Yoon Design(韓国語)、砧書体制作所、SCREENグラフィックソリューションズ、大日本印刷、凸版印刷、Jumgle System(タイ語、ベトナム語)、Monotype(欧文・他)、Fontrix(韓国語)、昭和書体

そういった意味で、FONTPLUSは「百貨店型のWebフォント・サービス」と表現すると分かりやすいかもしれません。

今後も、新機能や新書体の追加、フォントメーカーの追加を検討しています。FONTPLUSについてご要望などがありましたらお気軽にご連絡ください。


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