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和欧混植をWebフォントで簡単に使える「混植フォント」なら、Webタイポグラフィをもっと楽しめる

FONTPLUSではこのたび、和文フォントと欧文フォントを組み合わせた「混植フォント」の提供を開始しました。この記事ではこの混植フォントをご紹介するとともに、それぞれの書体の魅力をあらためて探ってみたいと思います。


混植フォントとは

ウェブでは和文フォントと欧文フォントをかんたんに組み合わせることが可能です。CSSで以下のように指定すれば、ウェブページ上で筑紫ゴシックとDIN Nextの和欧混植が実現できます。

body {
  font-family:
    "DINNextLTPro-Light", /* ←欧文フォント */
    "TsukuGoPr5-R", /* ←和文フォント */
    sans-serif;
}

しかしこのようなCSSによる和欧混植では、和文フォントと欧文フォントそれぞれの文字サイズやベースライン位置を調整することはできません(少なくとも今のところは)。そのため、組み合わせによっては両者がうまく調和せず、ちぐはぐな印象を与えてしまうこともあります。


FONTPLUSの混植フォントはこのような課題を解決すべく生まれました。和文フォントと欧文フォントを組み合わせ、さらに文字サイズやベースライン位置の調整を加え、あらかじめ混植されたWebフォントとしてご提供します。

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▲欧文フォントと和文フォントをCSSで組み合わせた場合(上)と、フォントプラスの混植フォントでの表示(下)の比較


混植フォントはすでにフォントプラスをご利用の方ならすぐにお使いいただけます。お申込みも追加料金も必要ありません。会員ページでの登録やウェブページへの組み込みも、通常のウェブフォントとまったく同じです。

たとえば「筑紫ゴシック+DIN Next」をご利用になる場合は、FONTPLUSのフォントカタログで「筑紫ゴシック」や「DIN」などのキーワードで検索してみてください。

body {
  font-family:
    "TsukuGoPr5-R-DINNextLTPro-Light", /* ←混植フォント👍 */
    sans-serif;
}

CSSでは、このように1つのフォントファミリーを指定するだけで混植フォントが利用できます。


ラインナップのご紹介

それでは、このたびリリースされた混植フォントのラインナップをご紹介します。今回リリースされたのは、ウェブで採用されることの多い日本語ゴシック体と欧文サンセリフ体の組み合わせによる、4ファミリー8書体です。

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筑紫ゴシック Pr5 R+Between™ Pro 2 Light
筑紫ゴシック Pro B+Between™ Pro 2 Medium

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筑紫ゴシック Pr5 R+Avenir® Next Pro Regular
筑紫ゴシック Pro B+Avenir® Next Pro Medium

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筑紫ゴシック Pr5 R+Helvetica® Now Text Light
筑紫ゴシック Pro B+Helvetica® Now Text Medium

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筑紫ゴシック Pr5 R+DIN Next™ Pro Light
筑紫ゴシック Pro B+DIN Next™ Pro Medium

ここからは、今回リリースされた混植フォントに含まれている書体について、あらためてその魅力を探ってみたいと思います(FONTPLUSでは、これらの書体は混植フォントとしてだけではなくそれぞれ単独でもご利用いただけます)。

筑紫ゴシック

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筑紫ゴシックは、フォントワークスのフラグシップ書体である筑紫書体シリーズ初のゴシック体として、2006年にリリースされました。革新的な筑紫書体を次々に生み出している書体デザイナー藤田重信氏による、柔らかさとしなやかさ、そして緊張感をあわせ持ったデザインは、ほかに類を見ないものです。ゴシック体はときに無機質な印象になってしまうこともありますが、筑紫ゴシックは文字を書く人の手の運動を感じさせるような、ゆたかな表現力を持っています。ウェブページでは本文や見出しはもちろん、ユーザーインターフェースのフォントとして採用しても、美しく、それでいて動きのある画面を実現できるでしょう。


Between 2

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Between(ビトウィーン)はモノタイプの小林章氏によるデザインで、2016年にリリースされたばかりの新しい書体です。異なる「フレーバー」を持った3つの書体からファミリーが構成されるという、ユニークな特徴を持っています。モダンでかっちりした印象のBetween 1、オーガニックで親しみやすいBetween 2、そして快活で躍動感あふれるBetween 3。この中から私たちが混植フォントに選んだのは、本文書体としてより自然な読みやすさを持つBetween 2です。筑紫ゴシックとの組み合わせで、今までにない新鮮なフレーバーを味わっていただきたいと思います。


Avenir Next

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Avenir(アヴェニール)はUniversやFrutigerなどでも知られるアドリアン・フルティガー氏のデザインにより、1988年にリリースされました。ジオメトリック・サンセリフに分類されますが、幾何学的な純粋さよりも読みやすさを重視した書体として高い評価を得ています。モダンで洗練されていながら、どこか人間味を感じさせる絶妙なデザインです。

私たちが混植フォントのラインナップとして採用したAvenir Next(アヴェニール・ネクスト)は、2004年にライノタイプによって改刻されたバージョンです。デザインが全面的に改善されているほか、ウェイトのバリエーションが増え、より幅広く使える書体になりました。


Helvetica Now

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Helvetica(ヘルヴェチカ)はおそらく世界でもっとも有名な書体です。書体にあまり詳しくない方でもその名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。デザイナーのマックス・ミーティンガー氏とディレクターのエドアード・ホフマン氏が中心となって開発され、1957年にスイスのハース社からリリースされました(当初はNeue Haas Groteskという名前でした)。それ以来60年以上にわたって、ブランドのロゴや公共のサイン、広告、Tシャツなど、世界中のあらゆる場面で広く使われ、定番書体として不動の地位を築いています。信頼感がありながらも洗練されすぎず、親しみやすさを感じさせるところが人気の秘密でしょうか。

Helvetica Now(ヘルヴェチカ・ナウ)は2019年にリリースされた最新版のHelveticaです。従来のHelveticaは本文で読みやすいとは言えないとされてきましたが、Helvetica Nowでは文字サイズによってデザインの異なるDisplay、Text、Microという3つのスタイルが用意され、可読性が大きく向上しました。フォントプラスでは混植フォントとして本文に適したTextを選び、筑紫ゴシックと組み合わせています。


DIN Next

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DIN Next(ディン・ネクスト)は、1930年代にドイツ規格協会(DIN)がドイツの公共書体として制定したDIN 1451をもとに、2009年にモノタイプによって改刻された書体です。DIN 1451の持つ、工業製品を思わせる機械的・幾何学的な印象を保ちながら、角を少し丸めるなどの微妙な視覚調整を加え、人の手に馴染む道具のような感触を獲得しています。ひと目でそれとわかる独特の字形は見出しなど大きなサイズで映えますが、本文に採用してもユニークな印象を与えられるでしょう。

FONTPLUSでは今後も混植フォントのラインナップを拡充していく予定です。どうぞご期待ください!


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