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宮本拓馬さんのためし書き #みんなのためし書き

みんなのためし書き、今回はモーショングラフィックスを中心に制作をされている、映像デザイナーの宮本拓馬さんが参加してくださいました。
整然と並べられた文字が段々と溶け出すかのようなさまは背景色と相まって、まるで夜空のよう。静止した文字に動きを感じられるのは、モーショングラフィックスを得意とする宮本さんならではの試みですね!

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Q. なにをためし書きしましたか?
A.昨年のApple社のウェブニュースの文章を一部引用しました。
(内容というより、適度な文章量と要素を持った欧文として個人的に印象に残っていたものを選びました。)

Q. それをためし書きしたのはなぜですか?
A.初めてラギッド組の欧文を見たときに感じた、不揃いな方からそのまま文字が流れ出てしまうのでは、という不安と妄想を一度そのまま形にしてみたかったからです。
文字組みだけで平面に奥行きをもたせたり、濃淡やグラデーションを描いたりする達人芸への憧れが常日頃あるのですが、自分の場合は極端に動きを感じるスペーシング、みたいなことができないかなと思いました。
記事というモチーフは、普段使う機会がないけれど造形の好きなセリフ系書体を使いたくて選びました。

Q. どんな点を気にして書きましたか?
A.右端の文字から徐々に流れ出て加速したような動きが見て取れるよう、文字の間隔を調整しました。
文字単位ではできるだけ加速の具合を揃えることで、左から読んだときに純粋に速度の変遷が感じられるようにしています。
一方、行単位でばらつきを与えることで、俯瞰して文章全体で見たときに自然現象のような有機性を帯びるようにしてみました。

Q. どんな流れで組み立てていきましたか?
A.まず欧文+セリフ系に絞って、候補になりそうな書体を「フォントを選ぶ」から全て選びました。次に題字・日付・署名・本文それぞれのテキストボックスを作って文字を入れ、書体・文字間・行間を調整しました。最後に文字の動きをつけ、最終的な横幅に合わせて全体の上下左右の余白を調整しました。

今回のためし書きのURL:
https://fontplus.jp/?key=RBWZmJR0uKEI_e7siF3TCNvl13FLquBNYZe8j-5p9LUwryLZDRt3TUjlAXUGSSjA

使用したフォント:
Adobe Caslon
Adobe Garamond

※ご覧いただく環境によっては、画面サイズ等の理由で掲載のキャプチャと一部違いが見られる場合がございます。

宮本拓馬

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映像デザイナー 
http://gupon.jp

FONTPLUS ためし書き

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